観ていて思い出したのが「キサラギ」。密室的なシチュエーションで会話劇が転がっていく感じとか、登場人物同士の関係性が少しずつ明らかになっていく構造とか、あの空気感はちょっと懐かしかった。
ただ、正直なところキサラギほどの「おお、そう来るか」という驚きはなかったかなぁ。全体的に展開が小さくまとまっていてこぢんまりしている印象。もう一段ひっくり返してほしい作品だった。
公開前から言われていた長澤まさみの七変化についても、確かに良いは良いんだけど、ちょっと期待値が上がりすぎていたかもしれない。「すごい!」というよりは「ちゃんと良い」くらいの着地。とはいえこれは本人の問題というより、キャラクターの掘り下げや脚本側の見せ方の問題な気もする。長澤まさみ自体はやっぱり良い。
全体としては軽めのコメディとして気楽に楽しめる作品ではあったけど、この 手の構造でやるならもう少し驚きやカタルシスが欲しかったな、というのが率直な感想。観て損したとは思わないけど、もう一押しほしかった。期待しすぎるともっと評価は下がるかも。
