尊い。この映画は原作の行間の汲み取り方が半端なく良くて、それを非常にうまく映像化されているように思う。映画を観たあとに原作を読み直すとそれがよく分かる。原作は読んだけど印象が薄いという人にこそ観てほしい(自分もそうだった)。
自分はジャンプ+での公開当時に例のページが差し替わる前に読んでいたが、正直あのあとの差し替え騒動などであのページだけの印象が残っていて、原作全体の印象が完全に損なわれてしまってた。あるいは漫画では行間を読みきれてなかったのかもしれない。それもあって映画公開後に再び話題になっていたときも、自分はなんで話題になってるかはいまいち理解できてなかった。
そして今、ようやく映画を観てなんとも言えない余韻に浸っている。オタクが泣くって話題になってた気がするけど、全然涙は流れずむしろ心地の良い高揚感というか、創作意欲が掻き立てられるというか、あー何かに真剣になるのって楽しいよね、羨ましいなっていう温かな気持ちになった。
物語の序盤は特に、自分の子供と重ね合わせてしまって、自分の子供は何に興味をしめすかなとか、何に真剣に取り組むようになるかな、とかちょっとワクワクしながら観ていた。
それはそうと、例のページのシーンは最初に限りなく近い感じに戻ってるのね。どうやら単行本が出た際に再度差し替わっているらしい。これはもう一度読まねば、ということで別の短編3冊と一緒に速攻買いました。